院長コラム

先月の脳外科学会にて

その他

今年の日本脳神経外科学会総会

今年の10月に横浜で開催された日本脳神経外科学会総会について少し取り上げてみようと思います。

 頭痛の話題

この数年で新薬の登場もあったことから頭痛の治療はかなり進歩した感じがあります。その一方で脳神経外科での診療は脳出血や脳腫瘍といった二次性頭痛の評価が主体であり外来診療における問題点として挙げられていました。
その昔は頭痛で外来受診をされた場合、二次性頭痛である脳卒中、特にくも膜下出血が原因であると命にかかわるのでこれを見逃してはいけないと一生懸命になって出血していないかを調べていました。CTなどの頭部画像診断でその結果がくも膜下出血などの脳卒中ではないと”大丈夫”でした、安心してください、薬を飲んで休んでくださいということでおしまいでした。

ところが、片頭痛を代表とする一次性頭痛の方にとってはここからが重要であってどのように頭痛に対峙していくかの治療が始まります。学会でも注意喚起がされていましたが、脳神経外科での頭痛診療はこの点に欠けていることが多く、頭痛についての知識をつけて外来診療にあたってくださいと主張されていました。といってもすぐには難しいでしょうし、どこまで改善されていくかはわかりません。

当クリニックでは、一次性と二次性の区別だけではなくぞの頭痛をどのように治療していくかのお手伝いをすることを心掛けます。また、このブログでも一次性頭痛と二次性頭痛の違いなどを紹介していきます。皆さんの頭痛が少しでも良くなって、すっきりとした日常が送れるようにお手伝いしたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。